今月はバレンタインにちなんで、チョコレートと同じカカオ豆を原料とするココアについてお話しようと思います。
ココアはカカオ豆を焙煎、粉砕した後ペースト状に煮詰め、脂肪分を除いて粉末にしたのがココアです。ペーストに香料や砂糖などを加え、固形にしたものがチョコレートです。日本にココアが入ってきたのは江戸時代の長崎が最初と言われています。
以来、日本人にも親しまれているココアは飲み物の中でも非常に栄養価が高いのが特徴で、たんぱく質、脂質、糖質、カルシウム、カリウム、鉄、ビタミンB群、ナイアシン、パントテン酸、食物繊維などを多く含んでいます。その主な効用は疲労回復、動脈硬化、高血圧、血栓症、貧血、情緒不安定、便秘、肥満予防や解消などです。それに加えて、ポリフェノールが極めて豊富で、細胞の老化、生活習慣病の予防にも効果的です。 また、特有のほろ苦さ成分は自律神経の働きを調整して気持ちをリラックスさせ、睡眠障害の解消に有効だそうです。
このように身体に嬉しい働きのココアですが、注意すべきはやはり食べ過ぎ。チョコレートは35~40%も脂質を含んでいるので、肥満や脂質異常症の原因になります。また、ココアもチョコレートも結石の原因になるという説もあるので、バレンタインにチョコレートをもらう人も送る人も、食べるのはほどほどにしましょう。
2013年1月28日
栄養士のコーナー・新
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