中央アジア原産のユリ科の野菜です。たまねぎを切っていると、鼻にツンときて涙がでてきますが、硫化アリルという成分で、揮発性の催涙物質です。硫化アリルは炒めたり、煮たりすると、プロピルメルカプタンという甘みのある成分に変化します。じっくり炒めたたまねぎが甘く感じるのはこのためです。 硫化アリルの1つであるアリシンはビタミンB1の吸収を高め、新陳代謝を活発にするので、心身の疲れや夏バテ、イライラ、不眠症などに有効に働くのです。胃液の分泌を活発にするので、食欲を増進する働きもあります。 さらに、善玉コレステロールを増やし、血小板がかたまるのを抑えるので、高血圧症や動脈硬化、脳血栓や脳梗塞の予防にも効果が期待できます。腸内の善玉菌であるビフィズス菌を増やすフラクトオリゴ糖も含有していて、整腸、便秘改善も期待できます。
食べ合わせとしては、豚肉やハム、大豆、カツオなどビタミンB1の豊富な食品と一緒に食べると、B1を効率よくとることができます。 食べ方としては、硫化アリルの効用を考えると、生で食べるのが一番です。水にさらしすぎると硫化アリルが流れてしまうので2~3分にしておきましょう。
2014年4月28日
栄養士のコーナー・新
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